瑠璃光院の魅力を知る旅【こころ和む。からだ憩う。いのち癒す】

叡山電鉄、八瀬比叡山口駅より徒歩5分の場所にあります。

駅舎を出て、高野川の清流に沿い、橋を渡り、瑠璃光院を目指します。

橋を渡る前に、四季の地図がありました。周辺には、エクシブ京都八瀬離宮、延暦寺まで行けるケーブル八瀬駅、八瀬天満宮などがあるようです。

徒歩5分ほどで瑠璃光院の入口門に到着。入口門で検温し、コロナ接触アプリを見せ、入口受付へ進みます。受付で、2000円を支払い、瑠璃光院の拝観案内リーフレットをいただきます。

「八瀬」は古来「矢背」とも記されるように、壬申の乱で背中に矢傷を負われた大海人皇子(天武天皇)が当地の釜風呂で傷を癒やされた場所。そんな「やすらぎ」の郷にある瑠璃光院は、平安時代から貴族や武士に愛された場所でした。明治に建てられた別荘があり、それを三条実美公が「喜鶴亭」と名づけ、現在も茶室名として受け継がれています。その後、大正末から昭和初期にかけ大改築がされ、瑠璃の庭、臥龍の庭、山露路の庭が作られたとのことです。

入口門から参道を上がり、玄関に到着します。玄関前に広がるお庭が山露路(やまろじ)の庭です。茶庵、十三重の石塔、錦鯉、苔むした庭など大変美しいです。

玄関で靴を脱ぎ、係員の方から書写一式をいただきます。書院2階に上がり、書写します。

書写が終わり、2階の別の部屋に進むと、そこには圧巻の景色がありました！写経机に映る瑠璃の庭を望み、贅沢な気持ちと至福の時間が訪れます。やすらぎの郷ということもあってか、静寂かつ暗がりの空間で演出されており、いたく感動しました。

瑠璃の庭は苔の絨毯で覆われた瑠璃光院の主庭。瑠璃色に輝く浄土の世界をあらわしているとのことです。苔の間をぬって一条のせせらぎが流れます。10月上旬の訪問のため、もみじ葉は少なくほぼ緑です。

八瀬のかま風呂の現存する希少な遺構。日本式蒸し風呂の原型とのことです。通常時は中まで入り見学できるそうですが、現在はコロナ感染対策のため、外から覗くのみです。

書院1階から望む瑠璃の庭です。1階から見る瑠璃の庭も格別で、また広間から望むということもあり、ゆっくり時間を忘れて見ることができました。

瑠璃光院は岐阜市に本坊を置く光明寺の支院です。数百年の歴史がある光明寺より寺宝を移したとのことで、それを毎年数点ずつ展示してくれています。これは、室町時代の作品です。

江戸時代。京の名所が描かれていて、よく見ると結構面白いです。

瑠璃石の中央に黄金の線が流れています。昇龍紋と呼ばれ、吉祥の証とされているとのことです。

書写したものは、本堂におさめます。

茶庵、喜鶴亭から望む臥龍(がりょう)の庭です。今にも天に駆け昇ろうとする龍を水と石で表した池泉庭園。佇む人の心を解き放ち、昇運をもたらしてくれるとのことです。こちらも魅力があります。

茶庵、喜鶴亭は三条実美公ゆかりの茶室です。臥龍の庭を外に出ると、拝観は終了となります。