伊豆長岡に世界遺産韮山反射炉と北条氏ゆかりの地を訪ねて

案内所のレンタサイクルは10時からですが、アプリで借りられるシェアサイクルが案内所の裏手にありました（15分100円、1日1500円）。歴バスの一日乗車券500円（色々特典あり）と比べるとどちらも魅力ありです。地図など案内所でもらいました。

まずガイダンスセンターで映像を見ます。江戸末期のアヘン戦争を機に欧米列強に対抗するために軍事力強化のため、西洋の先進技術導入が進みました。像は反射炉築造の責任者の江川英龍（坦庵）です。

石炭などの燃料として発生させた熱や炎を炉内の天井で反射し、一点に集中させることで高温になり鋳物鉄を溶かすことが可能になりました。この仕組みから反射炉というそうです。

裏手に物産館があり、その横の茶畑まで登ると反射炉と富士山という二つの世界遺産を見ることができるのですが、この日はどん曇り。3枚目は江川英龍（坦庵）考案のパン。すごく硬くて歯が折れそうでした。保存食のようです。

流罪となった源頼朝が34歳まで過ごしたとされる場所。今は頼朝、政子像があります（蛭ケ島の夫婦）。晴れていたら富士山を見ているはずなのですが・・・。この公園には軽食が食べられる休憩所があります。

韮山反射炉築造の責任者だった江川英龍（坦庵）の家。代官の家で、約400年前に建築され民家として初の重文指定されました。天井の梁がすごい。火伏札が屋根のどこかの梁にあると言われたのですが見つけられず。

江川邸は「西郷どん」「仁」などのロケにも使われたそうです。敷地内には倉もありました。英龍はパンを兵粮として使おうと自邸内でパンを焼いたりしたので、全国パン協会から「パン祖」として顕彰され碑が立っています。

北条義時が再建したとされる古刹。歴バスだと停留所からちょっと歩きます。

7-8世紀につくられた横穴墓（北江間横穴群太子山）。義時がお経を納めたという伝説があります。道沿いにこの看板があっても、入口が幅1ｍくらいの細い路地を入り、3分ほど山道を登っていくので分かりづらいです。

この近辺は「江間」という地名です。義時は当初「江間小四郎」と言いました。義時が息子安千代の死を嘆き、若宮八幡神として祀ったのがはじまりとのこと。江間いちご狩りセンターのあたりが安千代が大蛇に襲われた伝説のある池があったところ。安千代は歴史書には載っていないのですが、伝説が多く残っているので実在したのではとありました。

義時が建立し、時政・政子も信仰したとされる寺。義時が造立させた阿弥陀如来や政子が作らせた牡丹鳥獣文繍帳、境内には北条義時夫妻（妻は後妻の伊賀の方）の墓があります。木像観世音薩座像が柔和で良かったです。

このあたりは北条氏ゆかりの場所だらけ。今年は大河ドラマのおかげで幟が建っているので見つけやすいです。

鎌倉時代の建物跡や井戸が見つかり、年代から時政の館とされます。北条氏滅亡後はゆかりの尼僧により一族を鎮魂するため円成寺が立てられました。透明案内板の印を現地の杭の位置に合わせるという工夫が面白かったです。

頼朝の最初の妻八重姫を供養する御堂があります。真珠が淵に身を投げたとされ、ハシゴがあったら助けられたのにと小さなハシゴが奉納されています。御堂には新垣結衣さんのイラストや撮影時の写真などが飾られていました。今回どうしても義時という文字を見ると小栗旬さんを連想してしまいます。

北条氏の氏寺。時政、義時、泰時の三代にわたり平泉の毛越寺のような大伽藍の寺を作りました。（現在は本堂とその周りしか残っていません）運慶の5体の仏像があり国宝です。境内には時政の墓もあります。