徳島県【箸蔵寺】で秋の大祭 「練り供養」と秘境駅【坪尻駅】に感動！

箸蔵駅はどこかしら懐かしい雰囲気の駅舎です。1枚目は春に撮った写真。箸蔵駅を降りて7分ほど歩くと箸蔵山ロープウェイ乗り場に着きます。
ホームで見かけたラッピング列車。可愛い！

箸蔵山の山頂にある箸蔵寺までロープウェイで4分ほど。紅葉に彩られた山の絶景を眺めながら空中散歩を楽しみます。

箸蔵寺は真言宗別格本山で、天長5（828）年に弘法大師が金毘羅大権現さまより御神託をうけて開創したといわれる古刹。箸蔵寺の名前の謂れは「お箸を使うものを救いなさい」とお告げがあったところからだそうです。8月4日には「箸供養」が行われます。
練り歩きは護摩殿前から本殿まで続きます。

山伏姿の修験者が、ほら貝を吹き鳴らして先導。僧侶らがシンバルに似た打楽器の音を響かせ、声明を唱えながら石段を一段一段とゆっくりと練り歩きました。

本坊から本殿までの石段は278段あり、「般若心経」の文字数と同じ数です。
お寺なのに鳥居があるのは、箸蔵寺が神仏習合のお寺だからだそうです。
香川県の金毘羅さんともゆかりがあり、江戸時代はこんぴら歌舞伎が盛んに行われていたようです。

本殿前でもしばらくほら貝の音が鳴り響き、声明の声が聞こえてきました。

こちらの建物は本堂ではなく本殿だそうです。
ラッキーなことに本殿の中に入れていただきました。僧侶達が経典を左右に動かしながら般若心経を唱える姿を拝見することができ、霊験あらたかな利益をいただきました。
境内の紅葉が美しいです。

金毘羅さんには白い馬がいますが、箸蔵寺に馬の像がそびえたっていました。

坪尻駅は徳島県と香川県の県境付近にある土讃線の駅。周囲に人家が無く秘境駅として何度もメディアで取り上げられるほど有名。駅舎はレトロな雰囲気で昭和感満載です。

1日の乗降客は1人か2人の秘境駅。鉄道ファンにはたまらないスイッチバック駅としても有名です。紅葉で彩られた山のトンネルから出てくる列車を見るとワクワクしましたね。

駅の構造は単式ホーム１面１線の地上駅で、普通列車はスイッチバック方式で駅に進入してきます。スイッチバックしている様子を初めて見ましたが、運転手さんはワンマンなので、何度も列車に乗り降りして方向を変える様子は大変そうでした。ちなみに観光列車で人気の【四国まんなか千年ものがたり】はこちらの駅で少しの間停車するそうです。

駅が猪鼻峠の谷底にあるため、集落や幹線道路に出るためには山道を徒歩でしか行くことができません。一日に止まる列車の本数はわずか。最終を逃さないように乗るか、明るいうちに広い道路に出るかしないと暗がりで迷子になっちゃうと怖いですね。展望台まで行くと坪尻駅が眺められます。道路に出るには線路を横切る必要があるため、列車が通過する時刻表があります。

駅にはノートが備えられており思い出に記したりするのも楽しいですね。
駅のスタンプがあるのですが、迷子になってしまい青森県の津軽線中沢駅で発見されたそうです。その時戻ってきたのですが、また迷子になったそうです。

坪尻駅から大歩危駅までうまく乗り継ぎができれば1時間ほどで着きます。真っ赤な紅葉が綺麗でした。

大歩危駅を降りて少し坂を上ると見えてくる橋を渡り左に曲がるとオシャレなカフェがあります。オープンテラス席もあり、薄暗くなるとライトアップされて素敵。美味しそうなドリンクメニューが豊富です。私はココナッツミルクを注文しましたが、まろやかで優しい味で大満足。オーナーは垢抜けた都会風のステキなお兄さんです。

いつ見ても美しい渓谷です。
エメラルドグリーンの水面に、紅葉で彩られた木々が大理石のような岩をいっそう美しくさせています。遊覧船に乗るとガイドさんのお話も聞けて道路からは見えない絶景が見られます。
見惚れていると辺りが暗くなってたのでそろそろ帰ります。